よく晴れている。宿の門まで出ると、ちょうど客を降ろしたタクシーがいるので、半ば無理やり乗り込む。小淵沢の駅で、電車の時間を調べる。小海線は10時にならないと来ない。白馬のほうに行くあずさが数分後に来るので乗り込む。白馬まで行ってしまってもいいけれど、久しぶりに上高地に行きたくなったので、松本まで行くことにする。松本のホームで7番線に向かって、数十分待って松本電鉄に乗り込む。新島々までぼんやり乗る。バスの往復券を買う。バスに乗ってずっと。思ったよりずっと距離がある。発電所前。大きなダム2つを越える。安房峠かと思っていたら、釜トンネルがまったく新しくなっていて驚く。地下基地へいくみたいだ。大正池の停留所で9割くらいの人が降りる。終点のバス駐車場に入りきらない観光バスが道路に何台も路上駐車している。終点で帰りのバスの整理券を取る。15時発の松本行き。2階の食堂に行って、これがまあ山菜そばというものかと穂高生ビール。ビールはおいしい。水を買って、明神まで歩いてみる。施設が整備されている。まるで思い出せない。40分くらい歩いて明神に。あれこんなふうだっけ？と拍子抜けする。明神池の中を抜けようとすると行き止まり。もどって川の反対側をどんどん歩く。まだ紅葉には随分早いようだ。シーズンなので、団体旅行の人たちが多い。いろんなイントネーションが頭の中を通過する。往復6キロ歩いてバスターミナルに戻るころには小雨が降りだして来た。ジャムとそばと山地図を買う。バスに乗って1時間眠ると新島々の近くまで戻っている。そのまま松本まで戻る。見覚えのある道と川を渡る。ターミナルの地下におやきを売っていたなあと思い、見に行くけれど、すぐ食べられる状態で売っていないのでがっかりする。松本の街を自動操縦で回ってみる。どんぐりを見つける。駅に戻って、数分後に発車する千葉行きあずさに乗り込む。上諏訪のあたりから混んでくる。あっさり小淵沢に着く。明日のあずさの券を買う。タクシーの運転手さんを見て、熱海殺人事件の刑事役の人を思い出す。ゴマシオ頭。軽井沢にしかないと思っていた丸山珈琲店を見つけてコーヒーを飲む。夕食で、ドリンクメニューに、よなよなエールを発見して喜んで注文する。夜一度目が覚めて、飲み物を買いに行く。月がぎらりとでている。うろこ雲が広がっていて、今日は星が見えない。
