ami.nakahara

It is no use crying over split TTY driver.

南港→台北→忠孝新生→光華商場→成田→藤が丘

今日も目が覚める。ケーブルテレビをいろいろ見ながら荷造りをする。日本チャンネルでぶらり途中下車の旅をやっていて、目黒先生が都電の旅をしている。地元番組を見る。蝶に識別符号をつけて、どこからどこへ飛ぶのか経路をさぐる。猪がたくさん逃げ出した話。8時半にチェックアウト。MRTに行くバスはとても混んでいるので歩くことにする。昨日と同じように南港まで歩く。南港駅前で道を尋ねられるけれど、うまく答えられない。台北駅までの切符を買って、改札の中に入る。9:14に着いて、9:11の列車は出たばかりだ。次の列車は9:53で、結構時間がある。まあいいやと思って、駅ホームのベンチに座る。駅周辺では土を掘り返して、猛烈に工事をしている。鉄筋をトラックから地下に絶妙な手つきで降ろすのを見る。大型ダンプトラックが何台も何台もやってきて、次から次へと土を積み込まれてどこかに消えてゆく。bobcatという白く小さなショベルカーがかっこいい。松山空港からの旅客機が飛んでいく。いろいろな列車が通過していくので流し撮りができるか試してみる。列車が来る時間が近くなると、乗客がぽつぽつあつまってくる。列車は立っているひとがちょうどいないくらい。出入り口近くに立って、昨日道路側から見た家並みを、裏側の線路側から見る。松山駅で空いたので席に座る。MP3プレーヤで何かを聞いている。車内はとても静かで、整然としている。乱雑に見えるアパート群の出入り口付近にランエボがおいてある。軽のジャンルがないのかもしれないけど、一番小さい車はマーチで、一番大きい車がティーダくらいだ。VWオペルも多い。二輪はスクーターが圧倒的に多い。スクーター以外の車種をほとんど見ない。到着したとき大きいなと思っていた台北駅の地下に着く。空港行きバス乗り場の位置を確認してから、MRTに乗って忠孝新生の4番出口から外に出る。科学技術大の脇をずっと通って、光華商場へ。ガード下2階1階をひととおりまわってみる。古本屋やPCショップがあっていい感じだ。レートを考えると値段は微妙だけれど。外に出て、周辺の道を一回りしてみる。南側の路地に入る。地下に店が集まっている。一番手前に部品屋がある。アンプの出力端子や、出力端子につけるバナナチップが安くて驚く。え、なんできみがここにいるんだ?コンデンサ売り場に直行する。たぶんここならあるんじゃないかと来る前から思っていた450V耐圧の大きな容量の電解コンデンサがごろごろ売っていてしかも105度耐熱だ。使ってみないとどんな調子かわからないけれど、最近秋葉原でも置いてある店が少なくなってきたのでこれは嬉しい。必要になりそうな容量と個数をざっと見繕って買う。トランジスタTTLもいろいろありそうだったけれど、あまり時間に余裕がないので会計する。外に出て大脚桶でオレンジジュース。まず一杯目は小さいコップで。2杯目は頼んだ大きさのコップで。ルーシーがやってる精神鑑定レモネードショップみたいなたたずまいだけどにっこり謝謝プロトコル。科学技術大学のある交差点まで戻って左に曲がってずんずん歩く。太い道を越えて、ホテルのある角を左に入ってアパート群のある方向へ入る。オーディオ屋の唐草の場所を確認する。本当はもうちょっとゆっくりしたいところだけど、そのまま駅に引き返す。途中に空港行きのバスがあって、ここから乗ってしまってもいいんだけど、なんとなく台北駅にもう一度戻って、空港への高速バスに乗る。乗っている間中、福知山線の事故映像と大陸訪問映像を何度も何度も車内の液晶テレビで見る。山間を抜けて、時間通りに空港に着く。静かだ。衝突があったのはどちらだったんだろうかと思って、第一ターミナルまでバスに乗ってみる。ひととおり通り過ぎる。シャトルバスで第二ターミナルに行く。リニモのような何かが第一ターミナルと第二ターミナルを走っていたのでこれに乗っていいなら乗ればよかったかな。買うものを買って、お札を日本円に戻す。マンゴー牛乳のパックのやつが飲みたいけど見つからない。時間に余裕があるうちにさっさとチェックインして、搭乗口まで入る。空いていてすんなり。免税店街は広くて、見て回ると楽しいけれど、あまり買い物をしている人はいない。時間が平日の昼間だからだろうか。両替できなかった小銭が67元余っている。故宮博物院で36元のボールペンを買う。31元残る。ペットボトルで、イルカの絵のついたスポーツドリンクを買うと1元残った。機内に入る。何事もなく離陸。青い青い空。正面のディスプレイは、福知山線の事故→大陸訪問暴動→イラク爆撃ニュースが延々と流れて、市内を出てからずっと液晶画面に血が流れ続けている。繰り返し繰り返して。どこまでいくと気が済むんだろう。目標をセンターに入れてクリック。決して理解しあえないことだけが理解できない未来だけが残る。成田と台湾の中間地点は宮崎あたりになるのか。時速と経過時間から四国の大きさを求めなさい。時速1002キロ、高度1万メートルで目標をセンターに入れてクリック。ディスプレイにはまだニュースが繰り返している。目標をセンターに入れてクリック。プログラムのバグを踏んで、現在位置表示画面がいきなりリセットして驚く。こんな瞬間に、ディスプレイの立ち位置が入れ替わる。今まで見ていたものの中に入り込み、今度は衆目にさらされることになるのか。予定よりかなり早く成田に何事もなく静かに着く。前のほうの席だったのでするすると外へ出る。税関で、荷物はそれだけですかと聞かれる。これだけです。エアポート成田がいるので駆け込んで乗り込む。部活動を終わった高校生たちが入れ替わり立ち代わり現れては消えていく。まるで何かに操られているようにサッカー部の先輩後輩が中学校で同期の女子に遭遇しては消えていく。なんじゃこれ。愉快になる。実質1日いなかっただけなので、まあどこも何もかわっていないのも面白い。海外のニュース映像で日本の報道を見ているとえらくハードコアに見える。実際のところそうなのかもしれない。混乱してひたすら分裂しつづけているイメージの塊をまとめることはできない。成田から何本も電車を乗り継いでいるけれど、今日はところどころ電車が遅れているのが気になる。あいかわらず東急の車内アナウンスはちり紙交換の100倍くらいの音量でひたすら怒鳴っているし、マンゴー色に塗ったエリアではみんなが携帯電話を楽しく使いまくっていてファンキーだ。このつぼやきサラダはどうやって食べるのか。家に帰ると黒薔薇が咲き始めていて、ここだけ時間が1日進んでいた。百億の謎を解いて