水天宮前経由で水戸へ。水天宮前の工事が少し終わって、三越側の入口が広くなっている。中村楽気店って閉店したの？上野へ。ここで乗り換えるのは随分久しぶりのような気がする。上野で往復ひたち券。友部〜勝田を買わなきゃいけないから、水戸が友部と勝田の間にあることを知ってないと買えないかな。人身事故の影響でダイヤがぐちゃぐちゃになっている。もうすぐ13時なのに、まだ12時発のスーパーひたちがホームにいる。12:30のフレッシュひたちは普通に発車したみたいだけど。1時間遅れで12時発のスーパーひたちが発車する。予約した13時発のスーパーひたちも15分遅れで発車する。12時のひたちに乗ればいいんだけど、なぜこの電車だけ遅れているのか考えると少し気後れする。それに13時のは仙台行きだ。遠くまで行くから混んでいるんだけど、仙台までつながっていると思うと楽しい。トンネルの向こうに光が見えるような。いろいろ遅れたのでタクシーに乗る。寡黙でごま塩頭の人で、熱海殺人事件の刑事役とか得意そうだ。サンバイザーの裏に、小さなカレンダーが張ってあって、勤務ローテーションが書いてある。今月は祝日中心に休むようだ。これ以上は知っちゃいけない。マイクを落として、スタンドにつける部分を踏んで壊してしまう。守ろうとすること。心地よく過ごす空間を作ろうとすること。残すものが何もないけれど、本人にしか意味のないゆうパックの箱をたくさん残すこと。チャンチキの話をさらに聞く。打ち合わせの時の話とオープニングの時の話。ソクーロフの映画の話。あれは私の母で、私の妹です。よろしかったら奥のお話にいらっしゃいませんか。これ以上踏み込んじゃいけないと思って仕事に戻る。というか逃げてしまった。赤いハイビスカスの色。白く深い空と海の色がつながってゆく。戻るひたちの中から空を見る。どの人も同じ空を見ているはずなのに、どうしてこんなに違うんだろう。ソクーロフの見た空と、壁の写真の空は同じ色をしている同じ場所の空なのに、あれだけ同じであれだけ違っている。二つを隔てているものは何だろう。同じものは何だろう。やわらかい眼差しと、なんだか実体の見えない不安が砕ける波のように押し寄せたり引いていったりする。波が引いた後に残る水跡が一瞬残す光のような輝きを見る。おやつのGodivaを一つかじる。クリスマスの白い髭おやじと、もみの木。
